早稲田はなぜ全日本大学駅伝で16年ぶり優勝?大会新を生んだ1年生3人の力
「16年ぶりの優勝」だけでも大きなニュースです。さらに今回の早稲田大学は、従来の大会記録を3分以上も更新しました。
2026年11月1日の全日本大学駅伝で、早稲田大学は16年ぶり6度目の優勝。しかも、レースの前半で主導権を握ったのは、大学に入ったばかりの1年生3人でした。
なぜこれほどの差がついたのでしょうか。そして、10月の出雲駅伝に続く2冠を達成した早稲田は、年明けの箱根駅伝まで制するのでしょうか。

※ 本文中の画像は、記事の理解を助けるためにAIで制作したイラストです。実際の写真ではなく、人物・場所・状況の表現が実際と一部異なる場合があります。
16年ぶりの優勝は、どれほど圧倒的だったのか?

第58回全日本大学駅伝は11月1日、名古屋市の熱田神宮から三重県伊勢市の伊勢神宮まで、8区間106.8kmで行われました。早稲田大学の総合タイムは5時間3分31秒。2010年以来、16年ぶりの頂点です。(早稲田大学競走部 · 早稲田大学)
上位校の結果を並べると、今回の強さがはっきりします。
| 順位 | 大学 | 総合タイム | 早稲田との差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 早稲田大学 | 5時間03分31秒 | — |
| 2位 | 國學院大學 | 5時間07分05秒 | 3分34秒 |
| 3位 | 創価大学 | 5時間09分28秒 | 5分57秒 |
| 4位 | 青山学院大学 | 5時間10分16秒 | 6分45秒 |
| 5位 | 中央大学 | 5時間11分29秒 | 7分58秒 |
| 6位 | 駒澤大学 | 5時間11分29秒 | 7分58秒 |
同じ106.8kmを走って、2位と3分34秒差。最後の競り合いで勝ったのではなく、前半で抜け出した後、その差を保つだけでなく広げていったレースでした。(國學院大學陸上競技部 · 日刊スポーツ)
1年生3人は、序盤のレースをどう変えたのか?

駅伝では、後半にエースを残しておくことが正解とは限りません。今回の早稲田は、序盤の3区間に1年生を集中起用し、早い段階でレースの流れをつかみました。
1区の本田桜二郎選手が区間2位でつなぐと、2区の増子陽太選手が30分51秒の区間新記録で総合首位へ。続く3区の新妻遼己選手も32分45秒の区間新記録を出し、後続との差をさらに広げました。新妻選手は大会MVPにも選ばれています。(早稲田大学 · 4years.)
| 区間 | 選手・学年 | 区間順位 | チームの位置 |
|---|---|---|---|
| 1区 | 本田桜二郎・1年 | 2位 | 総合2位 |
| 2区 | 増子陽太・1年 | 1位・区間新 | 総合1位へ |
| 3区 | 新妻遼己・1年 | 1位・区間新 | 首位を拡大 |
増子選手の2区30分51秒は、帝京大学の楠岡由浩選手と同タイムの区間賞でした。一方、新妻選手の3区32分45秒は、従来の区間記録を1秒更新しています。(TBS NEWS DIG · 早稲田大学競走部)
経験の浅い選手が多かったにもかかわらず、前半でミスなく大きなリードを作れたこと。そこに今回の勝因が見えます。後半を走る上級生にも、落ち着いて自分の走りを続けられる展開が生まれました。
大会記録を「3分16秒」も縮められた理由は?

従来の大会記録は、駒澤大学が2022年に出した5時間6分47秒でした。早稲田の5時間3分31秒は、そこから3分16秒も速いタイムです。(日刊スポーツ)
この「3分16秒」は2位との差ではなく、歴代の大会最高記録をどれだけ更新したかを表す数字です。2位の國學院大學との差は別に3分34秒ありました。
早稲田は2区・3区・5区で区間新記録を出し、8区でも工藤慎作選手が区間賞を獲得しました。さらに、区間賞が取れなかった選手も含め、8人全員が各区間で4位以内に入っています。(早稲田大学競走部)
駅伝では、1人が突出して速くても別の区間で大きく遅れれば総合記録は伸びません。今回は区間新を出す選手の速さと、ほかの選手が崩れない安定感が重なったことが、記録更新につながったと考えられます。
青学・駒澤も出場したのに、なぜ大差がついた?
青山学院大学も駒澤大学も力のあるチームですが、今回の全日本大学駅伝では、早稲田の序盤からの速さに追いつけませんでした。青山学院大学は4位、駒澤大学は6位です。
ただ、他校が一方的に失敗したと片づけるのは正確ではありません。2位の國學院大學は5時間7分5秒の大学記録を出し、3位の創価大学も上位に食い込みました。それでも、早稲田には届かなかったのです。(國學院大學陸上競技部 · 4years.)
駅伝は、区間ごとに走る距離も得意とする展開も変わります。序盤で大きく差がつくと、追う側は後半で好走しても、その差を一気に取り返すことが難しくなります。
この大会で早稲田が見せたのは、終盤の一発逆転ではなく、序盤から勝ち筋を作って最後まで守り抜く強さでした。
早稲田はなぜ「16年ぶり」に戻ってきたのか?

早稲田大学が全日本大学駅伝を最後に制したのは2010年。その年度には出雲駅伝、全日本大学駅伝、翌年1月の箱根駅伝も制し、大学駅伝三冠を達成しました。
その後、全日本の優勝からは遠ざかり、2025年大会は5位。ところが2026年10月12日の出雲駅伝では2時間5分56秒の大会新記録で優勝し、11月の全日本でも再び大会新記録を出しました。(早稲田大学 · 早稲田大学競技スポーツセンター)
この2大会に共通するのは、若い選手の躍進に、上級生の経験が加わっていることです。全日本では1年生3人が序盤を引っ張り、最後は4年生の工藤選手が区間賞で締めくくりました。
早稲田を率いる花田勝彦監督は、優勝する経験が選手にとって重要だという趣旨を語っています。才能のある選手が集まっただけではなく、実際に勝つレースを重ねたことも、今のチームを理解する手がかりになります。(日刊スポーツ)
箱根駅伝でも勝てる? 三冠に残る最大の違い

早稲田大学は出雲と全日本を制し、今季の大学三大駅伝で2冠を獲得しました。しかし、三冠が決まったわけではありません。残る箱根駅伝は、これまでの2大会とは性格が大きく異なります。
| 大会 | 区間数 | 総距離 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 出雲駅伝 | 6区間 | 45.1km | 比較的短い区間が中心 |
| 全日本大学駅伝 | 8区間 | 106.8km | 中距離から長距離まで幅広い |
| 箱根駅伝 | 10区間 | 217.1km | 長い距離に加えて山上り・山下りがある |
2027年の第103回箱根駅伝は、1月2日と3日に開催される予定です。全日本の8人より多い10人の走力が必要で、長い距離への対応だけでなく、5区の山上りと6区の山下りも勝負を左右します。(関東学生陸上競技連盟)
全日本で活躍した1年生たちが、20km前後の区間でも力を出せるか。さらに、出場する10人だけでなく、控えを含めて十分な選手層を整えられるかが課題です。花田監督も箱根に向けて、12〜14人ほどがいつでも走れる状態を作りたいという考えを示しています。(日刊スポーツ)
2010年度に続く二度目の三冠が実現すれば、大学駅伝史に残る偉業となります。ただし、全日本での圧勝は箱根での優勝を保証するものではありません。青山学院大学や國學院大學、駒澤大学などとの勝負は、改めて別の条件で始まります。
【結論】このニュースは、こう理解すればいい
早稲田大学が2026年の全日本大学駅伝を16年ぶりに制したのは、1年生3人が序盤から主導権を握り、上級生まで含めた8人全員が高い水準で走り切ったからです。
5時間3分31秒は従来の大会記録を3分16秒更新する快走で、2位にも3分34秒の大差をつけました。出雲に続く2冠で三冠への期待は高まりますが、箱根では距離、山の区間、選手層という新しい条件が待っています。
全日本大学駅伝、気になる疑問から読み解く
Q. 2026年の全日本大学駅伝で優勝したのはどこ?
早稲田大学です。2026年11月1日に5時間3分31秒で16年ぶり6度目の優勝を果たしました。
Q. 早稲田が大会記録を更新したのは何分何秒?
3分16秒です。駒澤大学が2022年に記録した5時間6分47秒を更新しました。
Q. 今回の大会で早稲田が首位になったのは何区から?
2区からです。1年生の増子陽太選手が総合首位に立ち、3区の新妻遼己選手が後続との差を広げました。
Q. 早稲田の区間新記録を出した選手は?
2区の増子陽太選手、3区の新妻遼己選手、5区の鈴木琉胤選手の3人です。
Q. 2位と3位はどの大学だった?
2位は國學院大學、3位は創価大学でした。早稲田との差はそれぞれ3分34秒と5分57秒です。
Q. 大学駅伝三冠とは何を指す?
同じ年度に出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の3大会すべてで優勝することです。早稲田は今季、最初の2大会を制しました。
Q. 2027年の箱根駅伝はいつ開催される?
2027年1月2日と3日の予定です。全10区間217.1kmで行われます。
Q. 早稲田の三冠はもう決まったの?
まだ決まっていません。箱根では長距離への対応や山の区間、10人をそろえる選手層が新たな勝負のポイントになります。
今日のニュースほどき、理解の助けになりましたか?🙂 これからも、ニュースの「なぜ?」をやさしく、わかりやすくほどいていきます!